SEにとって、活躍の場はIT業界だけではなく、医療業界にもその場を見出すことができます。
医療業界で働く院内SEは、医療とITの知識を活かし、電子カルテやWEB予約、遠隔診療などのシステムを運用・保守することが主な業務です。
また、電子カルテなどで医療従事者がわからないことがあった場合にサポートしたり、システムトラブルが起きた場合には対処したりします。
院内SEが円滑に作業を進めるために必要なのが、現場で働く医療従事者とのコミュニケーションです。
しかし、医療従事者とのコミュニケーションは、必ずしも円滑にいくとは限りません。
その理由は、患者の生死と向き合う医療従事者は、常に緊張状態にあるからです。
IT業界の専門用語はただでさえ難しく、緊急事態のときにそんな難しい専門用語を使用されると、ITに詳しくない人はさらに混乱してしまい、SEとうまくコミュニケーションがとれなくなる可能性があります。
医療従事者に意見を述べたり、質問したりするときには、できるだけ専門用語は使わずに説明することを意識するといいでしょう。
また、システムの使い方がわからないと医療従事者がヘルプを求めてきたら、どこがわからないのか、どうしたら改善できるのかをわかりやすく教えることが必要です。
院内SEと聞くと、パソコンの前で作業するイメージを持つ人もいますが、医療従事者と日頃のコミュニケーションがうまくいかないと、作業自体が進まない可能性もあることを知っておきましょう。